オーストラリアのワーホリで土日祝の時給が同じ?娘がFair Workに通報した結果

仕事・ビザ

オーストラリアのワーホリでは、多くの人が「Casual(カジュアル)」という働き方をします。

娘もカジュアルとして働いていましたが、ある職場では本来支払われるはずの土日祝などの割増賃金が支払われていませんでした。

娘は退職時に未払い分を交渉し、それでも支払われなかったためFair Workに相談。

その結果、数十万円相当が追加で支払われました。

さらに、同じ職場で働いていた日本人の方も娘の行動をきっかけに請求し、約50万円相当を受け取ったそうです。

今回は娘の実体験をもとに、オーストラリアのカジュアル雇用や割増賃金、給料がおかしいと感じたときの対処について紹介します

オーストラリアのCasual(カジュアル)雇用とは?

オーストラリアのカジュアル雇用は、日本でいうアルバイトに近い働き方です。

勤務時間が毎週同じとは限らず、雇用主から提示されたシフトを受けて働くケースもあります。

一方で、カジュアルには基本的に有給休暇などがないため、その分を補う考え方として**Casual Loading(カジュアルローディング)**があります。

Fair Work Ombudsmanでは、National Minimum Wageの対象となるカジュアル従業員には、通常の最低賃金に25%のカジュアルローディングが加わるとしています。

ただし、実際の給与額は職種や年齢、適用されるModern Awardなどによって異なります。

そのため、

「カジュアルなら必ず時給○ドル」

と一律には言えません。

土日や祝日は時給が高くなることがある

オーストラリアでは、土日・祝日・深夜などに働いた場合、**Penalty Rates(ペナルティレート)**と呼ばれる割増賃金が適用されることがあります

ただし、割増率は業種によって違います。

例えばRetail Award(小売業)では、カジュアル従業員の通常勤務について、

  • 土曜日:最低時給の150%
  • 日曜日:最低時給の175%
  • 祝日:最低時給の250%

となっています。

これらの率にはカジュアルローディングも含まれています。

一方、別の業種では違う率が設定されている場合があります。

ですから、自分の仕事にどのAwardが適用されているかを確認することがとても大切です。

Fair Work Ombudsmanには、自分の職種から最低賃金やPenalty Ratesを確認できる「Pay and Conditions Tool」もあります。

娘の職場では土日祝も平日と同じ時給だった

娘が働いていた職場では、土日や祝日に働いても平日と同じ時給で支払われていたそうです。

最初は、

「こういうものなのかな」

と思って働いている日本人も少なくなかったようです。

特にワーホリの場合、

「せっかく見つけた仕事を失いたくない」

「英語で交渉する自信がない」

という気持ちがあります。

娘の話では、不満を言わずそのまま働いている日本人も多かったそうです。

中には給料について指摘すると、

「明日から来なくていい」

というような対応をされるケースもあったと言っていました。

仕事が欲しい立場だと、なかなか強く言えない気持ちも分かります。

娘は辞めるときに未払い分を交渉した

娘も働いている間は、簡単には言い出せなかったそうです。

そこで、職場を離れることが決まったタイミングで、

本来支払われるべき賃金が支払われていないのではないか

と会社側に伝えました。

そして、

「支払ってもらえないのであればFair Workに相談します」

と話したそうです。

それでも支払われなかったため、実際にFair Work Ombudsmanへ相談しました。

その結果、数十万円相当の未払い分が追加で支払われました

最初から何も言わなければ、そのまま終わっていたかもしれません。

同じ職場の日本人から「私も請求できた」と連絡が

私が特に印象に残ったのは、そのあとです。

娘と同じ職場に、娘より長くカジュアルとして働いていた日本人の方がいました。

特別仲が良かったわけではなかったそうですが、後日その方から娘にメッセージが届きました。

「○○ちゃんのおかげで、私も泣き寝入りせず請求することができた」

という内容だったそうです。

その方の場合は、約50万円相当が追加で支払われたとのこと。

長く働いていた分、未払い額も大きくなっていたのでしょう。

娘一人が声を上げたことで、別の人も

「自分も言っていいんだ」

と思えたのかもしれません。

この話を聞いて、何も知らなければ本来受け取れるはずのお金を諦めてしまう人もいるのだろうと思いました。

ワーホリでもオーストラリアの労働法で守られる

「外国人だから仕方がない」

と思う必要はありません。

Fair Work Ombudsmanによると、ビザ保有者や移民労働者も、オーストラリアで働くほかの従業員と同じ職場上の権利と保護を受けます。

ワーキングホリデービザだからといって、最低賃金以下で働かせていいわけではありません。

雇用主との契約だけで、法律上の権利をなくすこともできません。オーストラリア政府も、ビザの種類にかかわらず基本的な職場上の権利があると案内しています。

英語に自信がないと、それだけで諦めたくなるかもしれません。

ですが、まずはFair Workの公式情報を確認してみることが大切だと思います。

「怪しい職場」を国籍だけで判断しない

娘から聞いた話の中では、アジア系の経営者で、ワーホリ中のアジア系スタッフが多い職場で似たような経験をしたこともあったそうです。

ただ、私はブログでは、

「○○系のオーナーだから危険」

とは考えない方がいいと思っています。

国籍ではなく、職場の対応を見る方が大切です。

例えば、

  • 給与明細をきちんと出さない
  • 時給について質問しても説明してくれない
  • 土日祝もいつも同じ時給
  • 現金払いだけを強く求められる
  • 記録を残したがらない
  • 給料について質問するとシフトを減らすなどと脅す

といったことがあれば、一度確認してみた方がよいでしょう。

もちろん、土日祝の時給が平日と違わないことだけで直ちに違法とは限りません。

適用されるAwardや契約内容によって違うため、Fair WorkのPay Calculatorなどで確認することが重要です。

給料がおかしいと思ったら、送られてきた記録を消さずに残しておく

オーストラリアでは、日本よりも給与やシフト管理のデジタル化が進んでいる印象があります。

娘の職場でも、シフトや給与明細などはオーナーからスマートフォンで送られてくることがほとんどだったそうです。

そのため、自分で毎回勤務時間を細かくメモするというよりも、

  • 給与明細
  • シフト表
  • 振込記録
  • オーナーとのメッセージ
  • 勤務条件についてのやり取り

など、スマホに送られてきた記録を消さずに残しておくことが大切だと思います。

未払い賃金について確認するときも、こうした記録があれば、

いつ働いたのか
いくら支払われたのか
どのような条件で働いていたのか

を確認しやすくなります。

スクリーンショットを撮ったり、必要なものは別の場所に保存しておくと、さらに安心です。

もし、

「この時給、本当に合っているのかな?」

と感じたら、送られてきた給与明細やシフトを確認しながら、Fair Workの公式情報と照らし合わせてみるといいと思います。

親の目線|海外で少しずつ強くなった娘

娘からこの話を聞いたとき、

「そんなことまで自分で交渉したんだ」

と驚きました。

日本にいた頃なら、ここまで強く言えなかったかもしれません。

英語で働き、納得できないことがあれば調べ、自分で交渉する。

それでもダメなら、公的機関に相談する。

海外で生活する中で、知らないうちにずいぶん強くなっていたのだと思います。

親としては心配することもたくさんありましたが、この話を聞いたときは、

頼もしくなったな。

と感じました。

ワーホリというと、英語や観光、海外生活など華やかな部分が注目されがちです。

でも実際には、仕事探しや給料、人間関係など、簡単ではないこともあります。

だからこそ、こうした経験もこのブログで伝えていきたいと思っています。

もし今オーストラリアで働いていて、

「給料がおかしいかもしれない」

と思っている方がいたら、外国人だからと諦めず、まず自分の適正な時給を確認してみてください。

知らないまま我慢する必要はありません。

まとめ

オーストラリアのカジュアル雇用では、条件によって25%のカジュアルローディングが加算され、土日や祝日にはPenalty Ratesが適用される場合があります。

ただし、具体的な時給や割増率は業種やModern Awardなどによって違います。

娘も最初はそのまま働いていましたが、退職時に未払い賃金について交渉し、最終的にFair Workに相談したことで数十万円相当を受け取ることができました。

さらに、その行動を知った同じ職場の日本人も、自分の未払い分を請求することができたそうです。

ワーホリで仕事をするときは、

自分の時給を知ること。

そして、

働いた時間と給料を記録しておくこと。

この2つはとても大切だと思います。

「外国人だから仕方がない」と泣き寝入りせず、困ったときにはFair Workなどの公的機関を頼ることも選択肢の一つです。

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