娘が「ワーホリでオーストラリアに行きたい」と言い出したとき、正直に言うと一番最初に思ったのは「危険じゃないの?」という不安でした。
治安は大丈夫なのか、英語ができなくても生活できるのか、仕事や人間関係で困らないのか——。調べれば調べるほど情報が多く、余計に不安になったのを覚えています。
実際に娘を送り出した今だからこそ分かるのは、「危険はゼロではないけれど、想像していたものとは少し違う」ということでした。
この記事では、ワーホリに娘を送り出した親として、当時感じていたリアルな不安と、実際にどうだったのかを正直にお伝えします。
これからワーホリを考えている方や、「行かせて大丈夫なのか」と迷っている親御さんの判断材料になれば幸いです。
👉
「結論だけ知りたい方は、最後のまとめからご覧ください。」
オーストラリアのワーホリで親が感じた5つの不安
①治安は本当に大丈夫なのか?
正直に言うと、親として一番気になったのは「治安」でした。
日本で当たり前にできていることが、海外でも同じように通用するのか。
夜に一人で出歩いても大丈夫なのか、知らない人に声をかけられてトラブルに巻き込まれないのか——考え始めると不安は尽きませんでした。
実際に調べてみると、「オーストラリアは比較的安全」と言われている一方で、スリや盗難、軽いトラブルの話も出てきます。
そのため、「安全な国とはいえ、日本と同じ感覚ではいられない」というのが正直な印象でした。
ただ、娘を送り出してから感じたのは、
危険かどうかは“場所・時間・行動”によって大きく変わるということです。
例えば、
・夜遅くに人気のない場所を一人で歩かない
・貴重品の管理をしっかりする
・怪しいと思ったら近づかない
こういった基本的なことを守っていれば、極端に危険な目に遭う可能性は高くないと感じました。
実際、娘からも「怖い思いをした」という話はほとんどなく、むしろ「日本よりは気をつけるけど、普通に生活できている」という感覚に近かったようです。
また、最初に滞在していたニュー・サウス・ウェールズ州では、夕方になるとお店が閉まり始め、夜遅くまで出歩いている人はあまり見かけなかったそうです。オーストラリアは朝が早い生活スタイルのため、観光地を除くと夜遅くまで営業している店も少なく、日本のように「遅い時間まで外にいる」という状況自体があまり多くないようでした。
そのため、自然と夜に出歩く機会も少なくなり、結果的に大きなトラブルに巻き込まれるリスクも抑えられているのではないかと感じました。
今振り返って思うのは、「オーストラリアは危険か?」という問いに対しての答えは、“危険ではない”でもなく、“安全だから大丈夫”でもなく、「日本より注意は必要だが、過度に恐れる場所でもない」というのが一番しっくりきます。
だからこそ大切なのは、国そのものを怖がることよりも、「どういう行動が危ないのか」を親子で共有しておくことだと感じました。
② 英語ができなくてトラブルに巻き込まれないか
治安と同じくらい、親として不安だったのが「英語の問題」でした。
言葉が通じなければ、困ったときに助けを求めることもできませんし、仕事や住まい探しでも不利になるのではないかと感じていました。特に海外でのトラブルは、日本以上に自分で対応しなければならない場面が多いイメージがあり、「英語ができない状態で大丈夫なのか」という不安はかなり大きかったです。
ちなみに娘の英語力は、出発前の時点で英検2級・TOEIC550点程度でした。決してペラペラというわけではなく、日常会話も不安があるレベルだったと思います。
実際に現地で生活してみると、やはり最初は苦労する場面もあったようです。ただ、娘の場合は最初からFacebookで見つけたオーペアの家庭に受け入れてもらい、半年ほど滞在していました。
子どもが3人いる家庭だったため、日常的に英語に触れる環境があり、結果的にそれが英語に慣れる良いきっかけになったようです。
ただ一方で、「全く生活できない」というほどではなく、周りの人に助けてもらったり、簡単な英語や翻訳アプリを使ったりしながら、少しずつ慣れていったようでした。時間が経つにつれて、できることも増え、自分なりに対応できるようになっていったのも事実です。
親として感じたのは、「英語ができない=すぐに危険な状況になる」というわけではないということでした。もちろん、英語力があるに越したことはありませんが、それ以上に大切なのは、分からないときにどう行動するか、周りに頼れるかといった部分だと感じました。
とはいえ、最低限の準備をしておくことで、不安やトラブルを減らせるのも確かです。例えば、よく使うフレーズを事前に覚えておくことや、困ったときに使えるアプリを入れておくこと、重要なやり取りはメモや翻訳を活用することなどは、実際に役立ったようです。
英語に不安があるからといって、それだけでワーホリを諦める必要はないと思います。ただし、「なんとかなるだろう」と何も準備しないまま行くのではなく、「不安なりにどう対応するか」を考えておくことが大切だと感じました。
③ 仕事・収入が不安定で生活できるのか
親としてもう一つ大きかったのが、「現地でちゃんと生活できるのか」というお金の不安でした。
ワーホリは働きながら生活するとはいえ、すぐに仕事が見つかるとは限りませんし、収入が安定しない時期もあると聞いていたため、「もし仕事が見つからなかったらどうするのか」「生活費が足りなくなったらどうなるのか」と心配していました。
実際、ワーホリの仕事事情は、時期や場所によってかなり差があるようで、誰でもすぐに安定した仕事に就けるとは限らないのが現実だと思います。
ただ、娘の場合は少し特殊で、最初からオーペアとして受け入れてもらえる家庭が見つかっていました。家賃や食事代はかからず、娘専用の車も用意されていたため、子どもたちの学校や習い事の送迎を手伝う代わりに、月に10万円ほどのお小遣いをもらう形で生活していました。
こうした環境だったため、生活費の心配はほとんどなく、親としてもその点はかなり安心できました。
その後、生活に慣れてきてからは、カフェでの仕事やベビーシッターも始めていたようです。オーストラリアでは、夜間に子どもだけを家に残して外出することが問題視されることもあり、ベビーシッターの需要が高いこともあって、比較的仕事は見つけやすかったと聞いています。
もちろん、これはあくまで一つの例であり、すべての人が同じような環境でスタートできるわけではありません。ただ、事前に情報を集めたり、自分に合った働き方を考えておくことで、不安を減らすことは十分にできると感じました。
親として思うのは、「ワーホリ=お金が不安で危険」というよりも、「準備や選択次第で大きく変わるもの」だということです。
④ 人間関係(シェアハウス・トラブル)
ワーホリでは、どんな人と関わるかという「人間関係」も、親として気になるポイントの一つでした。
娘はオーペアとしての生活を終えた後、セカンドビザを取得するためにビクトリア州のブドウ園へ移動し、シェアハウスでの生活を始めました。
現地では、いわゆるオーストラリア人がオーナーのシェアハウスばかりではなく、中近東やインド系のオーナーも多かったようです。また、日本人はきれい好きというイメージがあるためか、「日本人のみ可」というシェアハウスも一定数あったと聞いています。
実際、娘も日本人のみのシェアハウスに住んでいました。言葉の心配がなく安心して生活できるというメリットはあったものの、日本語での会話が中心になってしまい、「もう少し英語環境にいた方がよかったかもしれない」と後から感じていたようです。
また、住環境についても想像以上に差があるようで、最初に入ったアコモデーション(食事付きの寮のような施設)は、暑さが厳しくエアコンも十分に効かず、なかなか眠れない状態だったと聞いています。その後、ひと月10ドルほど高くはなったものの、エアコンがしっかり効くシェアハウスに移り、生活環境はかなり改善されたそうです。
仕事についても、日本とは違う厳しさがあるようでした。農場の仕事は自分でレジュメ(履歴書のようなもの)を持って交渉しに行くことが多く、「自分を売り込む力」が必要だと感じたそうです。
また、現地の農場主は「あなたの代わりはいくらでもいる」というスタンスの人も多く、決して優しい環境ばかりではないのが現実のようです。中には仕事を紹介してくれる人もいますが、その分中間マージンが引かれるケースもあり、特に英語があまり分からないと判断されると、不利な条件で働くことになったり、トラブルにつながることもあると聞いています。
さらに、農場で働く場合は、住む場所と職場の距離も重要で、距離があると毎日の交通費がかかり、結果的に負担が大きくなることもあるようです。
こうした話を聞いて感じたのは、ワーホリの「人間関係のトラブル」は、単に相性の問題だけでなく、住環境や仕事の選び方とも大きく関わっているということでした。
親としては、すべてをコントロールすることはできませんが、「どんな環境を選ぶか」で大きく変わるという点は、事前に知っておくべきだと感じました。
⑤ 何かあったときに頼れる人がいない不安
親として最後まで残ったのは、「何かあったときに頼れる人がいるのか」という不安でした。
海外では、日本のようにすぐに家族や知人に頼れるわけではありません。体調を崩したときやトラブルに巻き込まれたとき、一人で対応しなければならない状況を想像すると、やはり心配は尽きませんでした。
ただ、実際に娘の話を聞いていると、「全く頼れる人がいない」という状況ではなかったようです。
娘は現地の情報を得るために、日本人コミュニティにも積極的に参加していました。現地に長く住んでいる40代〜70代の日本人の方たちと、ゴルフや麻雀を通じて交流し、分からないことがあれば素直に聞くようにしていたそうです。
そうした方々は、娘のことを自分の子どものように気にかけてくださり、生活面でもいろいろとアドバイスをもらえたと聞いています。親としては、こうしたつながりができていたことは大きな安心材料でした。
また、日本人同士であっても、すべてが安心とは限らないという話も聞いています。
中には、「DMをくれれば何でも教えます」といった形で近づいてくる人もいるようですが、そういったケースは後からトラブルにつながることもあると聞きました。
娘自身も、「なんとなく違和感がある」と感じる相手はいたようで、そういう場合は距離を取るようにしていたそうです。
海外では日本人同士というだけで安心しがちですが、大切なのは相手の国籍ではなく、「信頼できるかどうか」を自分で判断することだと感じました。
もちろん、誰でも同じような環境に出会えるとは限りませんが、自分から動いて人とのつながりを作ることで、頼れる存在を見つけることはできるのだと感じました。
ワーホリは一人で行くものではありますが、決して「完全に一人で孤立する」というわけではないのかもしれません。
結論|ワーホリは危険か?親としての答え
ここまで、ワーホリに対して親として感じていた不安と、実際にどうだったのかを書いてきました。
正直に言うと、不安がゼロになることはありませんでしたし、「危険が全くない」と言い切ることもできません。
ただ、実際に送り出してみて感じたのは、「想像していたほど一方的に危険なものではない」ということでした。
治安、英語、仕事、人間関係——どれも確かに簡単ではありませんが、その多くは事前の準備や現地での行動によって大きく変わるものでもあります。
そして何より、娘自身がその中で考え、行動し、少しずつ環境に適応していったことを見て、「親が思っている以上に、子どもは対応していく力があるのかもしれない」と感じるようになりました。
親としては心配が尽きないのが本音です。ただ、それでも「だからやめた方がいい」と言い切るものでもない——それが今の正直な気持ちです。
大切なのは、不安をそのままにするのではなく、正しく知り、準備をした上で判断することだと思います。
この記事が、同じように迷っている方の判断材料になれば幸いです。
まとめ|ワーホリの危険性を知ったうえでどう判断するか
ここまで、ワーホリに関するさまざまな「危険」や「不安」について見てきました。
実際に調べてみると、ワーホリには
・治安の問題
・英語ができないことによるトラブル
・仕事や収入の不安定さ
・シェアハウスや人間関係の問題
・頼れる人がいない不安
など、親として心配になるポイントがいくつもあるのは事実です。
また、現地では盗難や金銭トラブル、住居や仕事に関する問題などが起こるケースもあり、決して「安全だから何も心配いらない」と言えるものではありません。 (DMM英会話)
ただ一方で、実際に送り出して感じたのは、
「危険がある=行かせてはいけない」ではないということでした。
多くのトラブルは
・事前に情報を知らなかった
・準備不足だった
・環境選びを間違えた
といった“防げる要素”も大きいと感じています。
逆に言えば、
・最低限の英語力をつけておく
・信頼できる環境を選ぶ
・現地で人とのつながりを作る
といったことを意識するだけでも、リスクは大きく下げることができます。
親としては、不安が完全になくなることはありません。
それでも、実際に娘が現地で生活し、考え、行動しながら成長していく姿を見て、
「危険だからやめるべき」と一方的に判断するものではないと感じるようになりました。
大切なのは、
不安を知らないまま送り出すことでも、
不安だけで止めてしまうことでもなく、
👉 「現実を知ったうえで、どう判断するか」
だと思います。
ワーホリは確かにリスクもありますが、同時に得られる経験も大きいものです。
この記事が、同じように迷っている親御さんにとって、
冷静に判断するための材料になれば幸いです。


コメント